知恵の輪今週の食/土地による味の違い

味の違いの代表的なものはラーメンです。

うっ、なんだこのクセのある味は…。

九州ラーメンを初めて食べた人は必ずといってよいほど驚かされるそのクセのあるスープは、全国でもファンが急増中。白い麺に白く濁ったスープ。九州ラーメンはその風貌も個性的。

九州ラーメンは、東京ラーメンから発して地方に広まって発展した北海道や東北、関西のラーメンとはまったく違うルーツをたどります。初めてこのトンコツ系スープにソーメン風の白い麺を合わせたのは道岡ハツという女性でした。看護婦だった彼女が、戦時中に世話した台湾の患者から教わったといわれています。道岡ハツの店は「のぼる屋」といい、鹿児島にあります。

一方、独学でトンコツラーメンを開発し、濃厚トンコツスープを九州ラーメンのスタンダードに育て上げたのが福岡・久留米の星野五三郎という人物。星野は脱サラして始めた筑後川沿いの国道3号線に面した「中華ソバセンター」で、トンコツスープの研究に数年間を費やしたといいます。

トンコツラーメンといってすぐ頭に浮かぶのが「博多ラーメン」。そして「博多ラーメン」いえば「長浜ラーメン」というように、長浜ラーメンぬきには九州ラーメンは語れないといっても過言ではないでしょう。

長浜ラーメンは博多・中州の屋台から生まれたトンコツラーメンですが、スープ以外にも大きな特徴があります。それは「ストレートな極細麺」と「替え玉システム」。これを発案した「元祖長浜屋」が長浜ラーメンの発祥の地です。極細麺は、1秒でも早く茹で上げてお客に喜ばれたい一心から。そして、替え玉システムは麺のお替わりをせがむ魚市場で働くお客さんのために、ということです。

博多ラーメンの特徴をもう一つ。それはずらりとカウンターに並べられた薬味の数々。紅ショウガ、炒りゴマ、油炒めした高菜の細切り、辛子めんたい、刻み博多ネギ…。これらが食べ放題で、好きなときに入れることができるから、最初に入っている具はチャーシューに刻みネギくらい。博多ラーメンの場合、シナチクが入らない傾向にあるのも特徴の一つと言えます。

全国各地、その土地で育ったラーメンには、それぞれに歴史があります。店によって個性はバラバラ。主人の性格も違えば腕も違う。ラーメン食べ歩きの旅ができたらなんと幸せなことでしょう。

みんな、いっそのこと、卒業旅行は「ラーメン紀行」っていうのもあったかくていいかもね。

きっと卒業の思い出になりますよ。




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19980313